Observation Log(射影された観測/結論なし)
自計化・属人化・デジタル化相談に残る実務上の差
Date:2026-09-03
object
会計事務所対象の自計化調査では、顧問先側の簿記・IT知識不足が課題として挙げられ、別の経理担当者調査では業務の属人化が最多の悩みとして挙げられている。デジタル化調査では企業・事業主の80%が何らかの相談意向を示す一方、実際の相談先ではベンダーや社内有識者が専門コンサルタントより多かった。
notes
- 自計化は、顧問先が会計処理を会計事務所へ委託せず、自社内で経理業務を行うこととして定義されている。
- 会計事務所の90%が、顧問先の自計化は事務所業務の効率化につながると回答している。
- 自計化の課題として「簿記の知識がない」76%、「ITの知識がない」47%、「システム利用料のコスト」42%が挙げられている。
- 「顧問先自計化率が50%を超える会計事務所」は20%であり、「顧問先全体の自計化率が20%」を意味するものではない。
- 経理担当者調査では、「業務の属人化」50.0%、「業務の煩雑さ」43.1%、「業務量の多さ」32.0%だった。
- 属人化に関する自由記述では、経理担当者が1人の場合だけでなく、2~3人、4人以上の場合にも、担当者欠如による停止、個別手順、業務集中などが記述されている。
- スキルアップ費用は「自身で費用を出す」が37.0%、時間は「業務時間外に時間をとる」が50.6%だった。
- 企業・事業主のデジタル化相談意向は、「無料であれば専門家に相談してみたい」48%、「有料でも専門家に相談したい」5%、「社内または知人・友人など身近になら相談したい」27%、「相談しようと思わない」20%だった。
- 実際の相談先では、企業・事業主は「ソフトウェアやハードウェアのベンダー」34%、「社内の有識者」30%、「ITコーディネータなどのコンサルタント」11%だった。
- 2018年に小規模事業所向け会計業務について作成された備忘記録へ、2026年に自計化、属人化、デジタル化相談に関する調査結果が追記されている。
- 自計化、属人化、相談行動の各調査は対象・設問が異なり、相互の因果関係は確認されていない。
implications
- 業務をデジタル化または自計化しても、知識不足や担当者依存に関する課題が別途残る場合がある。
- 相談したいという意向の大きさと、実際に専門コンサルタントへ相談している割合には差がある。
- 自計化、属人化、相談経路を同一の問題として扱えるかは、追加観測を要する。
questions
- 自計化が進んだ事業所では、利用者側に必要となる知識や作業は実際にどう変化しているか。
- 業務の属人化は、担当人数、業務手順、知識共有のどの条件で強く現れるか。
- 相談意向が実際の有料相談や導入行動へ移る場合、どの条件が間に存在するか。